つづき.


http://d.hatena.ne.jp/napoli_6v2/20080625/1214406601 のつづき.


本の中にMECEという概念が出てくる.端的に言ってしまうと「漏れなく,ダブリなく」だそうだ.


本の中の例でいうと,たとえばアンケートなんかにある「男/女」という選択肢の設定はMECEだが,「既婚/未婚」だと著者はシングル・マザーなので回答に困ってしまう,つまりこの選択肢の設定はMECEではない.


なにか物事を捉えるときに抜けがあったりダブリがあったりすると,その後の解析の質が激減するという話.なんとなく気づいていたことを,はっきりと概念として提示してくれたので,しっくりと腑に落ちた.


人が何か主張しているとき,それ以外の選択肢をどう削り落したかという背景が見えないと説得力に欠ける,ということを分かっていない人と話すと,「?」となってしまう.


「それはわかったけど,じゃああれはなんでだめなの?」と聞くと答えてもらえなかった経験が何度もある.逆に,自分自身の学生時代を振り返ってもそういう失敗をしていたことが多々あった.つまりMECEの概念を肌で分かってるかどうかで,物事の見え方や,人からの評価が全然違うということ.


それが全然わかってなかったハタチ頃の自分に,この本ををぜひプレゼントしたいとつくづく思うのでした.