読書記録


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有川 浩

幻冬舎 2008-01
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これは,沿線に住んでた人には風景がきれいによみがえって来ますね.


僕の昔の家は,西宮北口と苦楽園口(甲陽線)のちょうど真ん中くらいにあったので,正確にはこの本のテーマとなる今津線沿線ではないのですが,門戸厄神や甲東園は守備範囲でしたし空気感は共有しているかな,と思っています.


悩みながらも毅然と生きる人たちのエピソードがそれぞれ別のエピソードの主人公と絡み合うところも,なんだか沿線の空気をさらにリアルに見せる要因になっていてステキです.小説としてレベルが高いのか,と言われるとよく分かりませんが好きな作品になりました.


ただ,西宮北口が「西北」と呼ばれるようになっているのには少々さびしさを感じました.僕の居た頃は「北口」と呼ぶのが一般的だったと思います.離れてもう16年も経ってしまいましたが..